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ラヴァーグのスタッフは、それぞれのブランドを作り上げる事に取り組んでいる。

もちろん僕自身もそうだ。

偶然と言ってもいいかもしれないが。

僕が始めて海外へ行ったのは。

18歳の頃のハワイだった。

自分自身の結婚式も、妹の結婚式も、ハワイだった。

そして、当時シカゴにいた兄の結婚式も日本とシカゴの丁度中間のハワイだった。

そして、ラヴァーグがまだ目黒の小さな工房の頃、ある女の子が「ハワイアンジュエリーをつくりたい。」

その一言が、僕がハワイアンジュエリーを真剣に研究し始めたスタートでもあった。

その当時僕は、いろいろな人のつてを使って、ハワイアンジュエリーを教えてくれる人を探した。

正直、とても時間がかかった・・・

当時の事は今でもよく覚えていて、いきなり彫るという事を教えてもらえるほど、甘いスタートではなかった。

湯口をとったり磨いたり、磨いたり、磨いたりを繰り返して少しずつ前進していった事を覚えている。

そして、いろいろな人達との出会いを繰り返して今がある。

ハワイアンジュエリーのプアアリ

もちろん、ハワイアンジュエリーについての研究も続けている。

ここ最近の発見は鏨の材質についていろいろと試している。

日本の刃物の3大メッカの一つでもある新潟県の燕三条。

そのひとつに創業140年の歴史があるメーカーがある。

そのメーカーといろいろな材質に彫り上げていく為には鏨の材質をいろいろと試してみた。

硬い素材を彫り上げる為には更に硬い素材の鏨を作り上げればいいかというと、そうではなかったりする。

同じ材質でも熱処理の仕方によって性質も変わってくる。

硬いのにすぐかけてしまう・・・

粘りがあるけど、押し負けてしまう・・・

そんな事を繰り返しているうちに、材質毎の相性もあったりする事に気がつく。

流石140年の歴史から生み出される経験。

ぴたっとくる鏨を見つける事ができた嬉しさは、そこまで踏み込んだ人じゃないと分からないものがあると思う。

美しい光を素材に持たせる為には、そんな事にも気を使っていかなくてはいけないんだな・・・

と感じている今日この頃でした。

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